2002.6

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なきむしぼうや


ベスコフ作・絵 石井登志子訳
徳間書店 ¥1,400.
横21.5×縦26.5cm
対象:幼児

 なきむしぼうやは、お母さんからそう呼ばれるだけあって、本当に泣き虫です。思い通りにならないことがあると、すぐに泣いたりわめいたりするのですから。ある気持ちの良い朝、引き車をひっくりかえってしまったぼうやは、やっぱり大泣き。ちょうど通りかかった魔法使いのおばあさんに、“そんなに なきたけりゃ・・・”と、魔法をかけられてしまいました。"うえーん、とってもきれいな てぶくろ!かあさん どうも ありがとう、うえーん!"と、嬉しい時だってこんな具合です。

 ベスコフの作品が次々復刊・出版されています。ファンの方、お見逃しなく。

 

よわむし らいおん

八木田宣子作・長新太絵
徳間書店 ¥1,400.(本体)
横21.5×縦30cm
対象:幼児

 目を覚ましたら、ライオンが横に寝ていて、"うおーっ!もっとねていたいんだ。おこすなあ!"とか、"うおーっ!あいすくりーむが たべたいぞう"とか、大威張り。食べ過ぎてお腹が痛くなった僕たちの所へ、大きな注射器を持ったお医者さんが駆けつけた。すると、らいおんったらにげていっちゃったよ。

 「ぼくが あさ めを さましたら、らいおんが となりにねていたの。」という出だしは、いかにも長新太ワールドという感じですが、作者は八木田宣子さん。

 

カマキリくん

タダ サトシ 作・絵 
こぐま社 \1,300.(本体)
対照:幼児
横18.5×縦28.5cm
対象:幼児から


 虫が大好きなこんちゃんは、野原で出会ったカマキリ君と、苦心の末仲良しになります。けれども、カマキリが虫を食べる虫であることを知らなかったこんちゃんは、カマキリ君をバッタのケースに入れ、翌朝大ショックを受けることに・・・。前作では大きなカブトムシのカブト君をそだてた、こんちゃん。またまた大活躍です。

 

ジョディのいんげんまめ

ドイル作・アリボーン絵 
山口文生訳
評論社 \1,300.(本体)
横20×縦28.5cm
対照:幼児から


 おじいちゃんがジュディにいんげんまめの種をくれました。土を作って豆をまき、収穫する所まで、おじいちゃんはその都度、ジュディにもよくわかる様に説明してくれます。勿論ジュディと家族は、おいしいいんげんまめをたくさん食べることが出来ました。文章では触れられていませんが、ママのお腹が大きくなってやがて弟が生れるという、この家庭の物語が描かれているのも、この絵本のもう1つの楽しみです。

 

ぞうのマハギリ

シャンカール作・ビスワス絵
みちや としこ訳
グランまま¥1,000. (本体)
横24×縦17.5 cm
対照:幼児から


 マハギリは、特別大きなぞう。材木を運んだり結婚式や祭りの行列に加わったりして働いていました。ある時、村の人たちが自分たちも祭りをしたいと考え、マハギリを手伝わせることにしました。祭りは、お寺の旗を高く揚げることから始まります。その柱を運んできたマハギリは、しかし、穴をのぞくと何故か後ずさり、どうしても柱を建てようとしませんでした。叩かれても刺されても・・・。やさしく賢いぞうのマハギリ。インドの昔のお話しです。