“おもしろ読物大特集 ”13 2013.7

 宿題は先に済ませる派ですか、後で泣く泣く片付ける派ですか?(でしたかとお尋ねすべきかもしれませんが。) わたしは宿題に限らず“泣く泣く”派です。そのわたしが言うのも変ですが、読書感想文に限っては、「先に済ませる派」がお勧めですよ。面白い作品に出会えば、夢中になって楽しんで、その勢いで感想文もスイスイ。
 問題は、どうやって面白い作品に出会うかですよね。今年は例年に比べ、何だか高学年向けで候補作品が少ないように感じて、ピコットもセレクトで苦労しました。例年7月か8月が読物特集ですので、過去分もご参考にどうぞ。


‘98年の“感想文”お助け特集  ←・・・感想文の書き方のコツは、ここです。

 

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め牛のママ・ムー

ユィヤ&トーマス・ヴィ−スランデル 
スヴェン・ノルドクヴィスト 
山ア陽子 
福音館 ¥1,680. (税込)
横16.5cm×縦22cm
対象:小学校低学年

 

 

 ママ・ムーは、仲間たちのようにただ牧場で草を食むだけでは満足できない“たち”の雌牛でした。一方、友だちのカラス・クロくんは、極めて常識派。そのクロくんを言いくるめて手伝わせ、ママ・ムーはゆかいな思い付きをつぎつぎ実現していきます。挿絵も、本当に雌牛がこのポーズをとったら、正にこうに違いない、と思えるリアリティのある表現で盛り上げていて、読んでもらっても自分で読んでも楽しめます。




 

こぶたのレーズン

バ−リント・ア−グネシュ 
ブロ−ディ・ベラ 
うちかわ かずみ
講談社 ¥1,050. (税込)
横15.cm×縦21cm
対象:小学校低学年

 

 

 

 かぼちゃの家に住む小人のマノーのところに、ある日迷い込んできた、こぶたのレーズン。食いしん坊で甘えん坊のちいさなレーズンのお世話は、とても大変だと思うんですけどね。でも、マノーは養い子レーズンをたっぷり可愛がり、二人の暮らしは楽しい事ばかりのようです。読み手を幸せな気持ちにしてくれる彼、こぶたのレーズンは、ハンガリーではみんなが知っている「国民的キャラクター」なのだそうです。続編もあります。


 



 

願いのかなう まがり角 

岡田淳  田中六大 
偕成社
 ¥1,050. (税込)
横15.5cm×縦22cm
対象:小学校中学年から

 

 ぼくのうちの近くで、アパート暮らしをしているお父さんのお父さん・・・つまり、ぼくのおじいちゃんなんだけど、何でもなさそうに、とんでもない体験談を話してくれるんだ。昔、空の上に泳いで上って、カミナリの娘さんと相思相愛になったこと(それが、おばあちゃん。)とか、雪が踏み荒らされないように守ったら、ずっと後で雪が恩返しをしてくれたとか。
 おじいちゃんが孫に話してきかせるほら話は、ユーモアと愛情にあふれて、孫にはまだわからいほろ苦さもちょっとだけ含まれています。長いお話が苦手なあなたは、ここから1話抜き出してどうぞ。






 

マーヤと魔女

ダイアナ・ウィン・ジョ−ンズ 
佐竹 美保 田中薫子
徳間書店 ¥1,785. (税込)
横15.5cm×縦21.5cm
対象:小学校中学年から

 

 

 ある事情で孤児院で育てられたアーヤは、魔女の家に里子にだされることになった。魔女から、子どもではなく手伝いが欲しかったのだと言われ、「代わりに魔法を教えてくれるなら」と、この家に住むことを決めたアーヤだった。意地の悪い魔女と大男との暮らしに、こどもの家が恋しくなるときもあったが、そんなことでくじけるアーヤではない。黒猫トーマスと仲良くなり、彼女自身の中に眠っていた不思議な力も目覚めはじめて、事態はアーヤの願いに向かって動き始める。






 

にげだした王女さま

ケイト・ク−ムズ
石井冬樹
綾音惠淑子他 

バベルプレス ¥1,575.(税込)
横13cm×縦19cm
対象:小学校高学年から


 グリーヴ王国の経済再建のために宰相が考えたのは、王女メグのお婿さん選び。しかも、呼びかけに応えてやって来た王子たちに、魔女やドラゴンを退治させようというのです。自分の国の罪なき者たち(魔女やドラゴンや山賊たちのことです。)を自分で守ろう!メグは父王に閉じ込められた塔を抜け出して、友だちである庭師やメイドたちとともに大活躍!






 

木の葉のホームワーク 

ケイト・メスナ− 
中井はるの
小学館 ¥1,575.(税込)
横13cm×縦18.5cm
対象:小学校高学年から

 

 


 ジーナは、スポーツは大好きだけどお勉強の方はあまり上手く行っているとは言えません。きちんと物事を整理して、計画的に進めることが苦手なのです。今度出た宿題は、「違う種類の木の葉を25枚集めましょう」。次のクロスカントリーの大会に出場するためには、この課題を必ずやり遂げる!そう約束して、家族や友だちに助けられながら取り組むジーナですが、相変わらず失敗ばかり。大好きなおばあちゃんの異変も気がかりです。


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