くいしんぼうに捧げる ”特集その4 怖くておいしい?編 2008.10

 まじめに働いて、おいしく食べる。それが人の生きる道・・・。だけど、怠け者もお腹は空くし、本当は食べちゃいけないものが食べたくなったりする時もあるし、うっかりすると、食べるどころか食べられちゃう危険に遭遇も!
 絵本には食べるお話が本当に多いです。生きる=食べる、ということなんでしょうね。先月でご紹介しきれなかった食いしん坊のお話を今月もどうぞ。

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ねずみさんの
    ながいパン

多田ヒロシ文・絵
こぐま社
¥945.(税込).
初版2000.6
横21cm×縦19.5cm
対象:2歳から

 おいしそうなフランスパンを持って、ねずみさんは急いでいます。きっとおうちに帰るんだね。ピンクの家が見えてきたよ!このおうちかな?いえいえ、ここはぞうさんの家でした。ぞうさんたちは果物を食べています。その次に見えてきた三角形の家は、きりんさんの家。きりんさんが食べているのは、野菜サンド。ねずみさんの通る道筋にはいろんな動物の家があり、みんなそれぞれの好物をおいしそうに食べています。あ、気を付けてねずみさん!そこはネコさんの家だよ!そして、やっとねずみさんの家に到着。ねずみさんの食卓は?おやおや、これはすごい。


きょうはこどもを
  たべてやる!
 

ドニオ モンフレッド 
ふしみみさを
ほるぷ ¥1,470.(税込)
初版2004.12
横28cm×縦22.5cm
対象:3歳から

 川辺に住むワニ夫婦の自慢の息子、アチーユ。今朝はどういう訳か、好物のバナナを食べようとしません。ご機嫌斜めな彼、「きょうは こどもを たべてやる!」と息巻くばかりです。両親が用意してくれるソーセージにも、チョコレートケーキにも知らん顔をして、鼻息荒く川に向かったアチーユ。するとちょうどその目の前に、ちいさな女の子が・・・。


 



きつねのホイティ

ウェッタシンハ文・絵 まつおかきょうこ
福音館 ¥1,365.(.税込).
初版1994.3
横23cm×縦31cm
対象:5歳から

 元気で仲良しのおかみさんたちが暮らす、スリランカのちいさな村。その村はずれに、きつねのホイティが住んでいました。いつもお腹をすかせているこのキツネは、おかみさんたちの作るおいしそうな晩ご飯がうらやましくてなりません。そこである日、干してあった洗濯物を身にまとい、すっかり人間に化けると、ひとりのおかみさんの家に。長旅に疲れた旅人の振りをして、晩ご飯を所望します。まんまとおかみさんを騙と思って、毎晩のように同じ手を使うホイティでしたが・・・。
 見知らぬ人にご馳走をする風習は、まだスリランカにはあるのでしょうか?日本の田舎でも、暫く前まではこんなふうにのどかでした。



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